29. 天空の城は今日も密だった

都民のミッション? 東京スカイツリー詣で

連日の曇天がウソのような快晴に恵まれた9月末、半額キャンペーンにつられてようやっと行って参りました東京スカイツリー!
ずっと東京住みの“都民のくせに”、訪ねたことのない場所や縁が無かった名物料理とかは意外に多いもの。老舗の東京タワーだって、四十過ぎて初訪問…通勤圏内というビミョーな距離だと、わざわざチケット買って入ろうという発想が起きにくいんですよ。

なんせ観覧料も結構するし、気軽にしょっちゅう行くスポットじゃないよね、と言い訳してたところ、併設の商業施設〈東京スカイツリータウン〉はこのほどオープン8周年…え、8年!?
えーとデジタル放送への本格移行が2011年頃だったから、そーか確かにそうですねそんなもんですか。
オープン直後の混雑がイヤで、ここは2~3年経って落ち着いたら行くかぁ、なんて悠長に構えてるとコレですから。誰かが後ろで時間を早めてるとしか思えない、特にこの頃は。

今さら説明も野暮ですが、当該物件は墨田区押上にある地上634mの電波塔で、一般客が入場できるのは同350mの天望デッキ(第1展望台)および同450mの天望回廊(第2展望台)の2ヵ所。
このご時世で入場制限を行ってもなお、そこそこ密になるのはこの際やむを得ないんでしょう。なんせスカイツリーですから(エバる)。シモジモの関心はもはや、眼下に広がるメトロポリスにしかないので、別に文句も出ないというね。

見ろ、街が地図のようだ

展望フロアからの下界の眺めは、人の姿などゴミほどにも確認できず、辛うじて自動車の流れが分かるくらい。天望デッキ内は意外に狭くて、あっという間に一周できちゃうんだけど、都心や近郊の関東一円がこれだけ一望できるということは、よーするにそれほど高い場所なんですね。いやお見事。

晴天ではあっても、新宿あたりから向こうは霞みがかっているのと、西日の反射もあって、何やら絵画のように幻想的。リアルの街並みが3Dのパノラマ地図に見えてくるという、パラドキシカルな不思議体験がしたい人にはお薦めのスポットです。

ちなみにWeb予約すると、並ばずに4Fの専用エレベーター「天望シャトル」前までは優先的に進めますが、降りる際はフツーに待つ覚悟で。
あと、お持ちであれば双眼鏡っぽいものを持参してもいいかも…但し天望レジャーの満足度は気象条件に左右されやすいので、何事も最後は運次第と割り切る姿勢が肝心かと。

以前のこと。雨の夕刻に浅草から東京スカイツリーを仰ぎ見たとき、天望回廊が黒い雨雲に半分覆われ、赤い照明が不気味にチカチカ光っていました。マジで映画『未知との遭遇』そっくりなビジュアルを目の当たりにして、現実がSFを凌駕することはあるのだと大げさでなく確信したのでした。

いろいろあるけどやっぱり東京スカイツリー、ちょいとタダもんじゃござんせん。

Sheila