16. 現代版〈お片付けのツボ〉①

大切なのは“景色が一変する”体験

今、人気コンテンツの五指に入るであろう〈片付け〉ジャンルは、不用品を手放す“引き算式”が主流です。
ただこのやり方って、これまで〈所有〉を何よりの幸せとしてきた人々が、いきなり知らんヤツから「捨てろ、手放せ!」とけしかけられたときの切ない気持ちを、あまりにも無視してます。場合によってはかえって態度を硬化させて、ゴミ屋敷化の方向に誤誘導しかねませんよ。

ガチ系手放し歴18年の私としては、皆さんここらでちょっとクールダウンして、ギアを一旦ニュートラルに戻してはどうかとか思うわけで父さん。何事も、行き過ぎは思わぬ反動を招きますもの。
まあ、とっくに飽きて忘れ去ってたモノ、壊れたり劣化したモノ、流行遅れで恥ずかしいビミョーなアイテムなどなど、掘り起こせば結構あるけど……と、現代の〈片付け〉は基本、目をつぶってこれらの品々をゴミ袋に入れちゃえばホラ、半分は完了するんですよ。

やる気が出たら、動かしにくいけど不要な家具や家電などの“大物”を、家から追い出してみましょう。重くても人の手で運び込んだモノなら、同じく運び出すことは普通にできるはず。動かせない、というのは単なる思い込みに過ぎません。要するに、おっくうだっただけですよね。
容れていたモノが消えた勢いで、存在理由の無くなった収納ケースやチェストの類もババッと消えたら、そのまますぐにどこへでも引っ越せるような身軽さを味わえます、少しだけ。

想いが重すぎて、もうね

もう一歩踏み込むなら、買いだめして“数が多すぎるモノ”を減らします。黄色く固まったラップやら変質したスポンジを大事に抱きしめてるような人には、どうかならないでお願い。
過去の年賀状や手紙、未整理のハンパな写真など、“時系列で古いモノ”も、本気で取り組めば山と積み上がったりします。

なお、厄介とされてきた書籍やソフト類ですが、雑誌はかつてほど読まれなくなり、CDやDVDが配信サービス利用にシフトしつつある昨今では、だいぶラクになったのかも知れません。

しかしだよ。そんなにスイスイ事が運べりゃ苦労はないと。捨てるか、保管か、人はなぜそこで身悶えせんばかりに悩むのか。それは、モノの一つひとつに、個人の重ぉ~い“想い”が巻き付いているからに他なりません。
ココを動かさないままで〈片付け〉するのは、服を着たまま風呂で身体を洗うのと同じくらい、困難なことなのです。
ではどうすれば? ……次回に続く!

Sheila

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